概要
高度なNDTデータ収集と解析
WeldSight™ソフトウェアの包括的な収集および解析ツールを使用すれば、規格に準拠した再現性のある高度なフェーズドアレイ(PA)、超音波試験(UT)、および飛行時間回折(TOFD)の溶接検査を行うことができます。WeldSightソフトウェアのツールを使用すると、きずの特性評価やサイジングをさらに進めるため、PAUT、TOFD、トータルフォーカシングメソッド(TFM)、位相コヒーレンスイメージング(PCI)のデータを徹底的に解析することが可能で、国際/国内の厳格な基準に適合するかを確認できます。
溶接や腐食検査に向けた効率的ワークフロー
WeldSightソフトウェアは論理的で合理化されたワークフローを特長としています。
- ビームセットの作成
- UT構成
- 校正
- データ収集
- 解析
- 報告書作成
立証済みのPAUT収集装置
WeldSightソフトウェアを使用すると、セットアップから報告書作成まで、お客様のワークフローの全ステップにおける生産性と設定の自由度を最大化できます。
FOCUS PXフェーズドアレイおよび従来型超音波データ収集装置
FOCUS PXは、過酷な環境用に設計された強力でスケーラブルな収集装置です。WeldSightソフトウェアに搭載された高度なスキャンプラン、検証、解析のツール群を、最大4台のFOCUS PX装置と併用すると、高度なマルチプローブ構成が実現し、検査効率が飛躍的に向上します。
OmniScan X4フェーズドアレイUT探傷検出器
Black BoxアプリをOmniScan X4にインストールすると、フェーズドアレイおよび従来型のUTデータの全ファイルが、WeldSight検査ソフトウェアが稼働しているコンピュータやラップトップコンピュータに即時に転送されます。OmniScan X4探傷検出器の力強い性能のみならず、堅牢性と可搬性も活用すれば、生産性が向上し設置の自由度が増します。オプションの保護扉を装着すると、OmniScan X4をコンピュータに接続している間、コネクタにほこりや水しぶきが入るのを防ぐことができます。
WeldSight解析ソフトウェアのライセンスを入手すると、OmniScan X4で収集したフェイズドアレイUT、トータルフォーカシングメソッド(TFM)、位相コヒーレンスイメージング(PCI)のデータを包括的に解析できます。詳細については、「解析」を参照してください。
OmniScan X3フェーズドアレイとUT探傷検出器
WeldSight Remote Connectアプリを使用すると、OmniScan™ X3装置で収集したデータファイルがWeldSightのコンピューターまたはラップトップに瞬時に転送されます。バッテリー駆動のため、設定の自由度が高く、携帯性にも優れています。オプションの保護扉を装着すると、WeldSightソフトウェアでOmniScan X3探傷検出器を制御している間、ほこりや水しぶきを防ぐことができます。
OmniScanシリーズのデータ互換性
WeldSightソフトウェアは、OmniScan X4探傷検出器やOmniScan X3シリーズで生成されたデータファイルのフォーマット(.nde)と互換性があります。また、OmniScan MX(MXU 2.0以降)、MX2、SX探傷検出器で生成されたデータファイル(.opd)をロードし表示することもできます。高度な解析ツールで、お客様のデータを徹底的かつ効率的に調査できます。
腐食監視用ツール
以下のようなWeldSightソフトウェアの機能を使用して、腐食を効率的に検出、マッピング、監視します。
- 腐食指示部の自動検出により、膨大な腐食マッピングファイルの処理が促進されます。
- ファイルマージにより、個々のスキャンが単一の腐食マッピング表示に統合されます
- 厚みCスキャンおよび統計値、パレットエディタ、Aスキャン再同期、クラスター解析測定が含まれる腐食マネージャーを使用してデータ表示を最適化します
- 完全にカスタマイズ可能なスプレッドシート形式の報告書
補完的なWeldSightデータビューワー
WeldSightソフトウェアまたはOmniScan X3探傷検出器で生成されたデータファイルは、本ソフトウェアの無償のViewer版で提供される基本的なツールを使って開き、解析することができます。WeldSightソフトウェアをビューワーモードで使用すれば、外部の関係者や協力者が、対象の検査データをリモートで確認することができます。
- 保存済みレイアウトを使用したデータの視覚化
- 基本測定の実施
- 検査パラメーターの見直し
- 測定単位の変換(メートル法/US)
WeldSightビューワーソフトウェアは、こちらの当社ウェブサイトから無償でダウンロードできます。
設計およびデータ収集
Eclipse Scientific BeamToolの統合
規格適合性のための包括的なスキャンプラン
WeldSightソフトウェアを使用した検査を構成する際に、ES BeamToolスキャンプランデザイナーは、高度な超音波フェーズドアレイ検査のエンジニアリング作業を容易にします。 実績のあるソフトウェアツールには、製造上の規格や広範な溶接および部品特性のパラメーターが組み込まれています。
校正時間の節約
単一のクイックパスで感度を検証:
- 自動ウェッジ検証とプローブ素子検証
- 時間補正ゲイン(TCG)の改善により複数ポイントの同時校正が可能
お客様の要件に合わせたデータ表示のカスタマイズ
解析
フェーズドアレイと超音波溶接検査の解析
以下のようなソフトウェアの数々の解析ツールによって指標の検証を容易に行うことができます。
- ボルメトリックデータのマージ:大型パーツでは、溶接部全体を1回でスクリーニングして、指示部を効率的に評価します。
- スライス/投影カーソル:データのマージ後、ソフトウェアは投影およびスライスカーソルで平面図、側面図、端面図を作成します。投影カーソルでは、不要なエコーをフィルター処理で除去して、サンプルの全体像が得られます。
- ファイルマージ:本ソフトウェアでは別々に収集したデータファイルが継ぎ合わされて、すべての指示部がひとつの画像に表示されます。
- 連結動的Bスキャン:すべてのPAグループのBスキャン表示が同時にリフレッシュされ、クロス検証が少なくて済みます。両側からきずの特性を迅速に評価します。
- 最大振幅/最小厚み:重要箇所、最大振幅(溶接検査用)、最小厚み(腐食検出用)に、カーソルを自動的に位置づけします。
トータルフォーカシングメソッド(TFM)と位相コヒーレンスイメージング(PCI)を用いて難度の高いきずを同定
データマージ機能、ゲートとカーソル、最大振幅/最小厚みなど、WeldSightソフトウェアの高度なツールを活用すると、OmniScan X4で収集したTFMとPCIのデータを全方位から徹底的に調査できます。
OmniScan X4探傷検出器は、最大4つの伝搬モードを溶接部の両側で同時に収集し、溶接部の内部全体にわたって高解像度なPCIおよびTFMの焦点画像だけでなく、幾何学的にきずを正確に描出し、視覚的に容易に捉えられるようにします。PCIとTFMを活用すると、検出が困難な垂直方向のきずやフッククラックが明らかになり、コロニー内の個々のクラックを区別したり正確に測定したりできます。
溶接検査データを微調整
事後解析で収集エラーを修正
TOFD同期:読み取りやすいように、TOFD Bスキャンを再調整します。
TOFDラテラル波消去:ラテラル波信号近くのきずが検知しやすくなります。
オフラインエンコーダーの校正:スキャンとインデックスのオフセットを補正して、わずかな位置誤差を調整します。
強力なソフトウェアツールで解析を最適化
溶接検査でも腐食監視でも、これらの実用的なツールによって、解析と報告書作成のプロセスが改善されます:
腐食解析
クラスター解析:ソフトウェアが自動的に指標を検出し、クラスターに対するサイジングデータを提供します。
最小厚さの追跡:厚さが最小の位置にカーソルを自動的に配置します。
ファイルマージ(継ぎ合わせ):個々のスキャンを単一の腐食マッピング表示にまとめます。
Aスキャンの再同期:収集時の同期の失敗を補正します。
腐食マネージャー:厚みCスキャン、Cスキャン統計値、最新データポイント測定、クラスター解析のサイジング、報告書作成など、関連するデータとツールをディスプレイ上にまとめます。
溶接部解析
動的Cスキャン:ゲート内だけが表示されるため、画面の関心領域にゲートをクリックアンドドラッグします。
最大振幅追跡:振幅が最大の位置にカーソルを自動的に配置します。
編集可能なゲート:収集データのゲート設定における見落としを補完します。
溶接ゲート:溶接部内のデータだけでCスキャンを作成する形状ベースのゲートです。
ソフトゲインとオート80%:ゲインを80%にすぐ調整するか、検出、特性評価、サイジングのために基準レベルまで戻します。
すべてをカスタマイズ可能な報告書:溶接部や腐食の解析完了後に、WeldSightソフトウェアの使いやすいスプレッドシートベースのテンプレートで、ニーズに合わせたプロフェッショナルな報告書を作成できます。
ビデオ・各種資料
ビデオオンラインセミナー |