リアビューカメラ
アプリケーション
近年、自動車の運転時の安全性向上が世界的なトレンドになっています。ADAS(Advanced Driver Assistance System)と呼ばれる安全性向上の機能には車載カメラが必要であり、急速に広まっています。
車載カメラは駐車時などに運転者の死角をなくすための視界補助(ビュー)カメラと、走行時の安全性を高めるために、前方後方の自動車や人を認識するための画像認識(センサー)カメラに大別されます。車載カメラの品質に対しては、まず全般的に耐熱性が要求されます。さらに、視界補助カメラを中心に車外に設置されるカメラには耐傷性も要求されます。浅い傷でも数多くの傷がレンズ表面につくとカメラの視界が曇り、本来画像として捉えるべき対象物を捉えられない危険性が発生します。各カメラレンズメーカーは材料の選択やコーティングによって、耐傷性の向上に努めており、レンズに入った傷の形状測定も重要な品質評価項目となっています。
オリンパスのソリューション
3D測定レーザー顕微鏡による測定
商品の特徴
- レーザー顕微鏡に使用しているレーザー光源の波長405nmに適応させた専用対物レンズをラインアップしております。すべての光学系を専用にすることで、平面分解能0.12umを実現しています。これにより、カメラレンズ表面の非常に浅い傷でも正確にデータを取得することができます。
- 3Dデータを平面方向に貼り合わせることで、広い範囲のデータを取得することが可能です。広い範囲に複数の傷が存在するカメラレンズでも、それらの傷のデータを1度に取得することができます。
- カメラレンズに透明なコーティングを施している場合、最表面検出フィルターを使用することにより、一番表面のデータを測定することができます。間違ってコーティングとレンズとの界面のデータを取ることはありません。
- レーザーDIC観察モードにより、nmレベルの極めて浅い傷や異物を検出することができます。
- 拡張フレームを使用することにより、カメラモジュールに組み込んだあとで、高さのある製品になっても、210mmまでの高さのカメラモジュールを顕微鏡用に加工することなく、そのまま測定することができます。もし、カメラレンズが奥まった場所に実装されていても、最長25mmの深さまで測定することができます(20X対物レンズ)。
画像
傷のないカメラレンズの表面形状測定例
* プロファイルでも表面が一律であることがわかります。
傷のあるカメラガラス表面の形状
* 3D画像で傷がはっきり認識できます。
* 深さが1umない傷ですが、プロファイル上で正確に形状測を行うことができます。