レーザー顕微鏡による微細形状測定
ペットボトルキャップ
(1)アプリケーション
ペットボトルは私達の生活の身近なところで数多く流通していますが、飲料の容器として衛生面で厳しく管理されています。ボトルのキャップを良く見ると側面に小さな切れ込みが入っているものがありベントホールと呼ばれています。このホールが付いている場合、ボトルに内容物を入れキャップを締めた後、キャップの上から水を流し飲み口のネジの部分を洗浄します。この際内容物が高温になっているため、キャップの温度も上昇するので自然にホールの口も開きそこから水が入り込みネジ部分の飲み口が洗われてキャップの下側から排水される仕組みになっています。このように飲み口を清潔に保つ工夫がなされていますが、切れ込みの大きさはホールの開き具合を左右することになるためサイズや切れ込み状態を観察することは重要です。
(2)オリンパスのソリューション
オリンパスの3D測定レーザー顕微鏡LEXTは共焦点光学系により焦点の合った高さ情報のみを積層させてゆくので、高分解能かつ高精度な三次元形状測定と高解像でクリアな画像を取得することが可能です。また高N.A.の専用対物レンズと405nmの半導体レーザー性能を最大限に引き出す専用光学系により、切れ込みの落ち込み始めの斜面形状も綺麗に取得できます。1視野で収まりきらない切り込みもステッチングモードを使えば広範囲のデータ取得が可能になります。さらに観察のみにとどまらず取得した高精度なデータを使って切り込みの幅や長さの測定といった定量評価もできるので、品質管理のフィードバックに有効です。
画像
(1)べントホール
(2)顕微鏡画像 (対物10× 5×1枚貼合せ 実視野 5860×1260um)
(Objective 20×; effective field of vision: 640 µm)