背景
内燃機関を搭載した現代の自動車には、運転機能のためおよびドライバーと乗客が快適に過ごせるようにするために液体と空気を移動させる、80~100本ものホースが含まれています。これらのホースは、それぞれのシステムに燃料、オイル、作動油、冷却液、水およびワッシャー液などの液体、ならびにガス、外気および排気を供給します。
液体の種類が多様化しているため、同様にホースも多種多様となり、それぞれの用途に応じて金属、ゴム、およびプラスチックなど異なる材料でできています。下表に多数の典型的なホースをリストアップしました。
材料 | 構造 | 用途 | 特徴 |
金属 | 金属管 | ブレーキ油、ラジエーターなど | 高温条件および高圧条件が含まれる |
ゴム | 単層、多層 | 燃料、ウィンドーウォッシャー液など | 柔軟性が要求される条件 |
プラスチック | 不規則な形状 | エアコンディショナーなど | 軽量で大きな直径、特別な形状など |
課題
自動車内部のホースは、通常の運転条件下での摩耗と引き裂きに耐えるように設計されています。例えば、車両の正常な動作を維持するために、ブレーキに液体を供給するホースやラジエーターに冷却液を再循環させるホースは、過大な熱と圧力に耐えなければなりません。水をエアコンディショナーと自動車全体に循環させるホースには、バリア特性と振動吸収特性が必要です。燃料とウィンドーウォッシャー液を供給するホースには、入り組んだ経路を通して液体を供給するための柔軟性と耐久性が必要です。
ホースの完全性は、自動車の走行にとって重要です。欠陥の検出と品質管理のための、内部、および内側表面検査が不可欠です。工業用内視鏡による検査では、錆、亀裂、および形状欠陥を含む欠陥が検査されます。
[高圧ホースの内部] | [ベローズホースの内部コーティング] |
[金属ホースの内部] | [プラスチックホースの内部] |
オリンパスのソリューション
自動車内部のホースは、特定の用途に基づいた、多様な形状とサイズで設計されています。オリンパスの内視鏡ラインナップには、自動車のそれぞれのホースに容易に侵入して内部構造を検査できるよう、さまざまなサイズのスコープが揃っています。スコープの外径は、2.4mmから8.5mmまであります。オリンパスのビデオスコープは、明るい高解像度の画像で、小さな欠陥さえも検出します。高解像度の画像は、歪みのない画像と自然な色再現で最良の忠実度を保証する、高品質なレンズを使用して解像されています。
加えて、オリンパスの内視鏡は、検査後解析のために、ビルトインズーム機能を使用して画像を拡大することもできます。
TrueFeel湾曲機能を備えるオリンパスビデオスコープは、ホースが複雑な形状やマニホールドを通過するときでもスコープがホースの経路をたどり、対象に正確に到達してあらゆる欠陥を確実にイメージングする、優れたコントロールを検査員に提供します。
[外径2.4 mm] | [IPLEX TXの先端部湾曲機能] |
結論
IP55適合、優れた耐久性および操作性に裏付けられたオリンパスの工業用内視鏡は、世界中の自動車および部品の製造業者による自動車用ホースの現場検査に幅広く使用されています。
オリンパス工業用内視鏡のお客様の用途への適合性につきましては、最寄りの販売代理店までお問い合わせください。