複合材用自動検査システム
概要
複合材料を使用した部品の製造検査
この10年間で航空機市場は目覚ましい発展を遂げています。世界の航空交通量は一定の比率で増加し、民間航空機および軍用航空機のメーカーではA350、A380、B787、B777Xを含む大型機を導入しています。大型機の導入計画は、高騰し続ける燃料価格や排気ガスが環境に及ぼす影響などの問題にかかわらず、安定した増加を見せています。
このような要因により、航空機メーカーとそのサプライヤー側の性能に対する要求がますます高まっています。燃料価格の高騰と環境問題に伴い、さらに効率の良い機体を製造するため新しい軽量素材が開発されています。航空交通量が増加し新しい機体モデルが登場すると、サプライヤーにも最大限の生産性が要求されるため、検査を高速化することによってこの要求に対応しています。
CFRPなどの複合材料の高速検査は、検査対象物の形状が複雑であるため特に困難です。このような課題に対応するために、オリンパスは高性能な検査システム用に設計された統合装置を提案しています。
複雑な形状の検査
複合材料は、しばしば高度な検査技術が必要となる、さまざまな角度や表面形状をしています。オリンパスは、このような検査要求にも対応できるツールを提供しています。
コーナー部の検査複合材料のコーナー部を検査するため、特別に設計されたコーナー部検査用プローブがあります。 |  |
全容積の検査をカバー複数のプローブを使用することにより、1回のパスで全容積の検査をカバーできます。対象となるアプリケーションに最も合うプローブについては、お近くのオリンパスまでお問い合わせください。 |  |
ハニカム構造の検査媒質水噴出装置と組み合わせ、パルスエコーとピッチキャッチ(透過法)の構造を使用して、ハニカム構造あるいは極めて複雑な形状、またはその両方を含む部分を検査します。 |  |
ソリューション
FOCUS PXによる複合材料検査ソリューション
あらゆるサイズの部品検査機能
FOCUS PXの連続検査機能により、大型の複合材料部品でも作業を停止せずに検査を実行することができます。この機能により、検査全体を通してデータファイルが連続作成されるため、大幅な検査時間の短縮に繋がります。
SN比(SNR)解析ツール
FocusPCソフトウェアにより、複合材料の精密なSNR解析データを取得することができます。
高度な検出機能
高度な同期および事前同期処理機能を持つ複数のゲートは、素材の厚さが一定ではない複雑な形状の検査対象物を検査する際に共通して起こる問題に対して、効果的なツールを提供します。
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接続されたゲートは、幾何学的な変化に伴って位置を自動調整します。
その他の機能
- 層間剥離に対する高精度なサイジング
- ソフトウェアC-スキャン
- C-スキャンのマージ
- ゴーストエコーを消去するパルスシーケンサー
- カスタマイズ可能なレイアウト
- その他、多数の優れた機能を搭載
ソフトウェアの互換性
ソフトウェア開発キット(SDK)は、次のソフトウェアに対応しています。
- Ultis (EADS)
- SCAN (Boeing)
- CIVA (ExteNDE)
画像提供：エアバス・グループ
FOCUS PXによる検査の高速化
民間航空機および軍用航空機の製造における生産高の増加に応じて、品質管理のスピードもアップさせる必要があります。オリンパスの統合システム向けソリューションのフレキシブルな構造(必要な検査要件に合わせて、FOCUS PXの単体使用から複数台を接続した同期動作も可能)と機能・性能は、このような業界の課題解決に貢献します。
高性能な超音波フェーズドアレイ装置
FOCUS PXはパワフルで高性能なデータ収集装置です。高速で効果的な検査システムを実現することができます。
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パワフルでフレキシブルな構成
検査対象物に合わせて、FOCUS PXを単体で使用したり複数台を接続して同期動作させるなど、最適な組み合わせを選ぶことができます。最大4台のFOCUS PXを連結使用してサイクルタイムを短縮し、検査システムのパフォーマンスを最適化することができます。
複数のプローブによる構成
複数のプローブを使用することにより、1回のパスで対象となる全領域を検査することができ、サイクルタイムの短縮と欠陥検出を向上に繋がります。
処理能力の高いフレキシブルなソフトウェア
FocusPCソフトウェアは、パワフルな検査能力で最適な検査速度を実現することができます。またFocusPCは、業界標準のソフトウェア環境に簡単に統合できます。
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システム全体の自動化
ソフトウェア開発キット(SDK)を使用してワークフローを自動化し、システムのパフォーマンスを向上させることができます。
カスタマイズ可能なデータ解析
ソフトウェア開発キット(SDK)を使用して、未加工の検査データを外部のデータ解析ソフトウェアにエクスポートできます。検査要件に対応する解析プロセスをカスタマイズすることにより、さらに有益な検査データを取得することができます。
