人口増加、高齢化社会、医療の重要性に対する認識の高まりに伴い、医療機器の需要は急速に増加しています。医療機器が安全に、かつ医療従事者や患者の思い通りに機能するように、医療機器メーカーは品質管理システムをますます厳密にしています。このようなシステムには、実体顕微鏡を覗いて手動で行う複雑な製造作業がたくさんあります。
これらの作業を合理化するため、実体顕微鏡が進化して、拡張現実（AR）などの先端技術が組み込まれました。医療機器の組み立てと検査にARマイクロスコープを使用する主な利点について説明していきます。
医療機器の組み立てに使用されるSZX-AR1 ARマイクロスコープシステム
1. 医療機器の組み立てに集中を維持
多様な医療機器と厳密な組み立て要件に直面する組み立て作業員は、ときどき顕微鏡から目を外して組み立て指示書をチェックする必要があります。しかし、目線を顕微鏡からモニターに移すと、部品に加わる力が変化して組み立てエラーにつながりかねません。
SZX-AR1 ARマイクロスコープでは、操作指示が顕微鏡の視野内に直接投影されるため、組み立て作業員は目をそらすことなく作業に集中できます。この合理化された方法によって、誤操作のリスクが低減します。
SZX-AR1 ARマイクロスコープシステムでは、指示が視野内に投影されるため、医療機器の組み立て作業員は効率的かつ快適に作業できます
2. 問題の根本原因を迅速に判断
実体顕微鏡を使用した製造ラインでの医療機器組み立てでは、製造工程中に発生した問題の根本原因を判断するために、その場で検査が必要になります。
SZX-AR1 ARマイクロスコープでは、他社製のコラボレーションソフトウェア（Microsoft Teamsなど）を使用して、接眼レンズからの眺めを現場にいない管理者やエンジニアと共有し、助言を受けることができます。リモートにいる専門家が問題をタイムリーに解決してくれるので、出張費用を節約できます。
医療機器の組み立て作業員が、現場にいない管理者、品質保証/管理（QA/QC）担当者、研究開発（R）エンジニアと顕微鏡の視野を共有して、リモートから助言を受けます
3. 医療機器の組み立てを楽にトレーニング
医療機器メーカーにとって、組み立て作業員のトレーニングは労力と時間のかかる仕事です。
従来の方法では、トレーナーがモニターで操作指示を説明してから、受講者が顕微鏡を使って作業を完了させます。このプロセスの間、トレーナーは受講者の作業を直接チェックできません。受講者が作業を終えてから、完成した医療機器を顕微鏡で観察し、見つかった問題についてもう一度教え直す必要があります。
SZX-AR1 ARマイクロスコープを使用すれば、受講者が顕微鏡の視野を共有できるので、トレーナーはどこにいても作業を追えます。このプロセスの間、トレーナーは注釈機能を使って視野に直接指示を追加できます。トレーニングビデオを視野に投影することで、トレーナーがいなくても自己学習できます。
トレーナーは顕微鏡の視野に直接指示を追加できるので、組み立て全体を通してトレーナーと受講者が作業に同時に向き合えます
ARで複雑な製造作業を簡単に
ARマイクロスコープは、顕微鏡を使用する複雑な製造作業の効率を改善し、費用を削減します。ARが持つ力からは、医療機器メーカーだけでなく電子部品産業全体が利益を受けられます。ARによる複雑な製造工程の単純化の詳細は、ブログ拡張現実顕微鏡により製造作業を3つの方法で高速化をご覧ください。
