拡張現実を使用すると、テキスト、画像、ビデオ、測定値を、接眼レンズから見える視野にオーバーレイでき、顕微鏡ベースの複雑な製造工程が簡単になります。 ユーザーは、指示の追従、サンプルの潜在的欠陥の指摘、ビデオ視聴といった作業を、接眼レンズから目を外さずに行えるようになります。 拡張現実の機能を当社の顕微鏡に導入するために開発されたのが、AR1モジュールです。AR1モジュールによって、SZX実体顕微鏡は、以下のような顕微鏡ベースの製造作業に適した強力な拡張現実ツールとなります。
このスマートな拡張現実システムは、主に3つの方法で製造作業をスピードアップします。 |
1. 組立工程のさらなる効率化標準操作手順書(SOP)を顕微鏡の視野内に表示できます。サンプル上に指示が投影されるので、作業する際に顕微鏡から目を外してデジタルや紙のSOPをチェックする必要がありません。作業に集中でき、効率性と快適性が高くなり、記憶違いの可能性が減ります。 以下のようにさまざまなアイテムを作業者の視野に投影できます。
ゲージとレクチルはズーム倍率に合わせて自動的に調整されるので、正確な寸法測定が可能です。 |
使いやすいように、SOPはスライド表示形式で作成されます。複数の手順を番号付きのスライドにした簡潔なSOPを作成すれば、作業者がそのSOPスライド集を読み込んで、さまざまな組み立てや作業に対応できます。スマート機能のおかげで、SOPへのアクセスやナビゲーションも簡単です。バーコードリーダーでQRコードを読み込めば、特定のSOPをすぐに開けます。SOP内を前後に移動するには、ズーム倍率センサーのボタンを使用することも、サードパーティ製のフットスイッチでハンズフリー操作を行うこともできます。
2. 従業員トレーニングの改善
拡張現実顕微鏡では、トレーニング効果の向上や費用の最小化も可能です。実際にあったお客様のケースでは、実体顕微鏡にAR1モジュールを使用したおかげで、トレーニング時間が6週間から4日間に短縮されました。
どのような仕組みか見てみましょう。
AR1モジュールを使用すると、トレーニングを受ける人は接眼レンズをのぞいたり参照資料を確認したりする動作を繰り返す必要がありません。トレーナーは注釈用のソフトウェア機能(ペン、形、テキスト、画像、ビデオ、レチクル、ゲージなど)を使用して、対象領域を指摘できます。これらの注釈は視野内に表示されるので、作業者は容易に指示に従えます。
さらに、AR1モジュールではリモートトレーニングによって費用を削減できます。組み立て員は、サードパーティ製コラボレーションソフトウェア(Microsoft Teamsなど)を使用して視野を簡単に共有できるので、現場にいないマネージャーからリモートでアドバイスを受けられます。マネージャーはどこにいてもトレーニングを実施できるので、出張費用が必要なくなります。トレーニング内容をMicrosoft Teamsで記録して、将来のトレーニングや再トレーニングのために保存することもできます。記録したトレーニングビデオを視野に投影することで、時間が節約されます。
3. 作業者の快適さを維持
効率性と安全性を向上するため、拡張現実システムに使用するSZX実体顕微鏡は、最適なエルゴノミクスを促進します。チルト機能付き三眼鏡筒とアイポイントアジャスターを組み合わせることで、作業者に合った快適な姿勢に顕微鏡を調整できます。さらに、AR1モジュールでは視野に指示が直接投影されるので、頭と首の動きが減ります。
製造作業向け拡張現実顕微鏡の詳細
AR1モジュールを使用すると、効率の最大化、トレーニング費用の最小化、最適なエルゴノミクスのサポートによって、実体顕微鏡を使用する機器の検査や組み立てが改善されます。もう一つの利点は、新しいSZX実体顕微鏡にも既存の同顕微鏡にもシームレスに統合できることです。既存のSZX顕微鏡の場合、追加する必要があるのは最小限のコンポーネントになります。
- AR1チルト機能付き三眼鏡筒
- カメラ:DP23、DP27、またはDP28デジタル顕微鏡カメラ
- モニター
- PC(現行システムに装備されていない場合)
拡張現実によって製造工程をどのように改善できるかについての詳細は、以下のビデオをご覧ください。
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