配管安全性の夢を実現する

By Charles Janecka - 2019年 7月 8日

米国では、天然ガスパイプラインは、消費されるエネルギーの25%強を輸送しており、エネルギー輸送システムの重要な要素となっています。サービス配管は、道路に沿って敷設されるガスメーター付きの供給配管に接続されます。古くなったサービス配管は腐食している可能性があり、住宅地に天然ガスが漏れる恐れがあります。ガス漏れは有害な結果を引き起こすことがあるため、サービス配管は定期的に検査して安全性を維持する必要があります。天然ガスを引いている家で、検査員がパイプラインの完全性をどのように監視しているか疑問に思うかもしれません。

非破壊検査（NDT）ツールは、パイプラインの完全性を危険にさらすことなく検査できるため、天然ガス配管の安全検査員に必要不可欠です。工業用内視鏡検査（RVI）装置を使用すると、安全検査員は天然ガスサービス配管の状態を評価できます。

サービス配管にガスメーターを設置し供給配管へ接続します。

新しい材料と新しい検査の課題

近年のパイプラインは、天然ガス輸送に当初使用されていた古い鋳鉄製からプラスチック製に交換されています。プラスチックは、腐食しやすい鋳鉄に比べると安全な代替物といえますが、プラスチック製のサービス配管は安全検査員にとって新たな課題を生みます。

プラスチック製のサービス配管継ぎ手は熱融合で溶接しますが、これによってパイプ内部に広い溶接継ぎ手部分ができます。このような広い継ぎ手部分があると内径（ID）が狭くなり、径の大きい工業用内視鏡の挿入管がパイプ内に収まらなくなります。

ガス配管検査員が内視鏡で検査するもの

サービス配管検査で使用するRVI内視鏡には、内部壁を観察し、対象のパイプの長さ全体にわたり操作するために、長い焦点距離が必要です。非常に長い小径挿入管は、サービス配管の奥まで届き、狭い場所にも対応できるという利点があります。

挿入管とチップには、優れた耐久性と、暗い場所でも明瞭に表示する性能が必要です。サービス配管で亀裂や摩耗の一般的な兆候を検査する際、画像の明瞭さは重要です。亀裂やその他の不連続部を見落としてしまうと、サービス配管の安全検査が危険にさらされるためです。

内視鏡は細い亀裂を検出できなければなりません。

パイプラインの検査ソリューション

オリンパスでは、ガス配管検査のソリューションとしてIPLEX^™内視鏡シリーズをご用意しています。以下の機能が含まれます。

8.5 mm（6 mmから最大18 mm）径の 30メートル湾曲スコープにより、溶接継ぎ手の内径（ID）が狭くても配管全体を検査できます。
TrueFeel^®パワーアシスト付き手動湾曲スコープ（6 mm）および空圧式湾曲スコープ（8.5 mm）は、30メートルの距離でも信頼性の高い操作が可能です。
スコープチップ内のLED（または台座に付属の強力なレーザー）が溶接部を明るく照らし、パイプ内部の明度を維持します。
レンズクリーニングシステムにより、スコープチップ細かい埃や残留物が除去されるため、画像はいつでもクリアです。

検査員が軽くて携帯性のある内視鏡（ハンドヘルドG LiteやIPLEX YS）と非常に長い挿入管を必要とする場合でも、オリンパスではそのニーズに応える幅広いオプションをご用意しています。また、高度な鮮明さを備えた内視鏡HD RVI^™では、天然ガスサービス配管に問題が発生する前に、検査員が腐食や亀裂を検出できます。