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輝きはダイアモンドかラインストーンか:蛍光X線分析計による高価な宝石の識別

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蛍光X線分析計による本物のダイアモンドの識別

家宝の指輪にはめ込まれているのが本物のダイアモンドかただのラインストーンか気になったことはありませんか。 この謎を解くにはいくつかの方法があります。

このブログ記事では、偽物の宝石を見分ける方法と、蛍光X線分析計による正確な識別方法について説明します。

偽物の宝石を見分ける方法:明らかな証拠と賢明な方法

真珠、ダイアモンド、ターコイズなどは、比較的模造しやすい宝石・鉱石と思われるかもしれません。 それでも、偽物とわかる明らかな証拠がいくつかあります。

例えば、通常、本物のダイアモンドは水に入れると沈みます。 息を吹きかけても曇らない性質があります。 しかし、このようなお手軽な方法は完全に信頼できるものではなく、一部の偽物には有効でない場合があります。

もっと信頼度が高く、偽物の宝石を迅速に識別する方法は、蛍光X線分析計(XRF)によるものです。 Vanta™シリーズのようなハンドヘルド蛍光X線分析計は、広範な元素(MgからUまで)を100万分の1(ppm)レベルまで測定可能です。

こうした機器は、ジルコニウム、銅、カルシウム、アルミニウムなど解析範囲内の元素を使用して、数秒で本物と偽物を識別できます。

XRFで識別可能な偽物の宝石の1つに、キュービックジルコニア(CZ)があります。 CZは二酸化ジルコニウム(ZrO2)の結晶形であり、ダイアモンドの模造によく用いられます。

キュービックジルコニアと ダイアモンド:相違点

一見、CZはダイアモンドに似ています。 しかしこの人工宝石は柔らかくて軽く、縁が丸いか滑らかになっています。 摩損しやすい性質も持っています。 視覚的にはダイアモンドと似ているため、本物のダイアモンドかCZかを目視検査で判断するのは難しいことがよくあります。

手頃な価格帯のダイアモンドでも、1カラットの価格はCZの約100倍であるため、確実に本物を購入することが重要です。 例えば、1カラットのCZは約$20です。 これに対して、ダイアモンド1カラットは$1,500以上します。

サイズが大きくなるにつれて、差も拡大します。 経済的な影響はさらに大きくなります。つまり、2カラットのCZの小売価格は$30前後であるのに対し、2カラットのダイアモンドは$7,000以上で売られています。

幸いなことに、ハンドヘルド蛍光X線分析計は違いを数秒で教えてくれます。

ハンドヘルド蛍光X線分析計による本物のダイアモンドの識別

XRFの仕組みをご覧いただくため、Vantaを使用して本物のダイアモンドとキュービックジルコニアを検査し、結果を定量的に分析しました。 検査にかかった時間は5秒です。 この結果、CZとダイアモンドを迅速に識別できました。

以下に示すサンプルと結果をご覧ください。

XRFによる本物のダイアモンドの識別ハンドヘルドXRFによる本物のダイアモンドの識別

本物のダイアモンド(左)とキュービックジルコニア(右)の画像(上)およびスキャン結果(下) 30

どちらも外見は似ていますが、化学組成はまったく異なります。 Vanta分析計は最初の試験体にジルコニウムをまったく検出しませんでした。 対照的に、2番目の試験体ではジルコニウム(Zr)成分が化学組成の大半を占めています。

ダイアモンドは純粋な炭素であるため、XRFの検査結果には何も表示されません。 炭素は測定範囲外の元素です。 ダイアモンドの組成を直接検出することはできないものの、Zrの有無によって本物のダイアモンドと偽物(CZ)を識別できます。

模造される宝石はダイアモンドのみではありません。 真珠とターコイズの2つは模造されることが多い鉱物です。 これらの鉱物も、オリンパスのXRFテクノロジーを使用して本物と偽物を識別できます。

本物と 偽物の真珠:相違点

真珠は軟体動物から見つけて抽出される唯一の宝石です。 真珠の成分は主にアラゴナイトであり、炭酸カルシウムで構成される鉱物です。 高価であることから、模造真珠には大きな市場があります。 偽物の真珠は本物の真珠とよく似ていますが、虹色の質が低く、摩損しやすい性質があります。

オリンパスのVanta蛍光X線分析計では本物と偽物の真珠をどちらも分析できるため、どのくらい簡単かをご覧いただけるよう検査を行いました。

ハンドヘルド蛍光X線分析計による本物と偽物の真珠の識別

分析計は20秒という短い検査時間で、両試験体の炭酸カルシウム(CaCO3)のパーセンテージを算出しました。 その結果、本物の真珠と模造品とを迅速に識別できました。 以下のサンプルと結果をご覧ください。

蛍光X線分析による本物の真珠の識別XRF分析計による本物の真珠の識別

本物の真珠(左)と偽物(右)の画像(上)およびスキャン結果(下) 36

本物の真珠と模造真珠の結果には大きな違いが見られました。 模造真珠にふくまれる炭酸カルシウム(CaCO3)は微量ですが、本物の真珠はほぼすべてがCaCO3であり、その他の天然および非天然材料は微量しか含まれません。 ダイアモンドとキュービックジルコニアの比較と同様に、迅速なXRF検査にかかれば本物と偽物の宝石の違いは明らかです。

XRFによる本物の真珠の識別方法について見てきました。次はもう一つの模造宝石であるターコイズを取り上げてみましょう。

本物と 偽物のターコイズ:相違点

ターコイズはダイアモンドや真珠と同じく天然で採取されますが、模造品も多く存在します。 本物のターコイズは銅ベースの含水リン酸アルミニウムです。 そのため、ハンドヘルドXRFですばやく識別できます。

当社が行ったVanta XRF検査を以下に示します。

ハンドヘルド蛍光X線分析計による本物のターコイズの識別

検査結果を見ると、鉱物分析から予想されたとおり、本物のターコイズに含まれる銅(Cu)、リン(P)、アルミニウム(Al)は偽物を大幅に上回っていることがわかります。

以下のサンプルと結果をご覧ください。

XRF検査による本物のターコイズの識別X線分光法による本物のターコイズの識別

本物のターコイズ(左)と偽物(右)の画像(上)およびスキャン結果(下) 42

以上3つの元素濃度から、本物と偽物のターコイズの違いは明らかです。 Vantaハンドヘルド蛍光X線分析計を使用すれば、違いがはっきりと簡単に分かります。

蛍光X線分析結果で宝石の完全性と組成に確信

Vantaハンドヘルド蛍光X線分析計は、本物と偽物の宝石の違いを比較する際に素晴らしい性能を発揮します。 検査結果が正確なので、宝石の完全性と組成に自信を持つことができます。

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お問い合わせ
Application Scientist, XRF Technologies

Josh Litofsky holds a bachelor’s degree in physics from Beloit College and PhD in chemical engineering from Pennsylvania State University. For his PhD, he focused his research on advanced characterization of designer materials using X-ray diffraction. From 2019 to 2022, Josh brought his expertise to Evident as an application scientist, supporting our X-ray fluorescence (XRF) analyzers to provide enhanced solutions to customers. In his free time, Josh enjoys running and has run the fastest 100k in the state of Pennsylvania.

6月 11, 2020
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