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対話型カスタムテンプレートによる厚さ測定の標準化

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自動車塗装の厚さ測定用対話型カスタムテンプレート

日用品の製造から最先端テクノロジーの開発まで、製造はほとんどすべての分野で重要な役割を果たしています。製造では製品の品質と適合性を確保することが重要で、試験体の検査はこうした高い基準の維持に役立ちます。

検査工程を合理化し、品質管理作業を最適化するため、当社のエンジニアは新しい厚さ測定機能として、対話型カスタムテンプレートを開発しました。72DL PLUS™超音波厚さ計で利用できるこの対話型カスタムテンプレートでは、測定位置が画像にはっきりとマーキングされるので、日常的な厚さ測定に役立つ視覚ツールとなります。

このブログでは、対話型カスタムテンプレートが製造にどのように役立つかについて、厚さ測定工程の標準化から品質管理の改善、データ解析の促進に至るまで見ていきます。

製造における厚さ測定工程の標準化

対話型カスタムテンプレートでは、対象物に測定位置をはっきりとマーキングした視覚参照が表示されます。管理者はPCインターフェースアプリケーションを使って、数ステップで簡単にテンプレートを作成できます。

  • 試験体画像をアップロードする
  • 特定の測定位置をマーキングする
  • 測定位置にカスタム名を追加する(オプション)
  • 厚さ測定のステータスと品質を表す色を選択する

作成したカスタムテンプレートは、製造フロアにある1台以上の72DL PLUS厚さ計にシームレスに送信できます。複数の機器に対するこの標準化によって曖昧さがなくなるため、作業場所やシフトに関係なくすべての検査員が同じ工程に従って、一貫性のある試験体の評価を行えます。

自動車塗装の厚さ測定用対話型カスタムテンプレート

PCインターフェースアプリケーションの試験体作成ワークフロー。管理者はアップロードした試験体画像に厚さ測定位置(TML)を追加して、TMLのステータスを示す色を選択できます。

厚さ測定工程の効率性と正確性

検査員が72DL PLUS厚さ計で試験体の設定を呼び出すと、対象試験体に測定位置がはっきりとマーキングされた画像が表示されます。検査員はタッチスクリーンを使ってテンプレートを拡大したり動かしたりして、試験体の正しい位置を測定していることを確認できます。

カスタムテンプレートが持つ対話型の性質によって、測定中にリアルタイムのフィードバックが得られます。測定値が取得されると、厚さ測定位置(TML)のステータスに対応する色でテンプレートが更新されて、検査員はフィードバックをすぐに見ることができます。この対話機能のおかげで検査員は厚さのむらや欠陥の可能性が迅速に分かるので、検査時間が短縮されて問題を速やかに修正できます。

自動車塗装の厚さ測定用対話型カスタムテンプレート

自動車の試験体画像を示す72DL PLUS厚さ計の対話型カスタムテンプレート。対応する色で示されたTMLによって、製造フロアにいる検査員はリアルタイムのフィードバックを得られます。

厚さ測定のトレーニングとサポート

対話型カスタムテンプレートは、検査が必要な特定の位置をはっきりと示せるので、新しい検査員のトレーニングにも役立ちます。検査データファイル(IDF)では、管理者と検査員は同様に、各TMLの測定値、A-スキャン、アラーム条件、その他の情報を、テンプレート上の検査ステータスを含めて容易に確認できます。

このデータの確認は、厚さ計で直接行うことも、PCインターフェースアプリケーションで行うこともできます。この設定によって、一貫性のある検査を実施でき、新しい検査員が確立された検査規格に従いやすくなります。

多層塗装の厚さ測定のデータ解析

各TMLの測定値と、波形表示とパートマップ表示の切り替えオプションが示された、PCインターフェースアプリケーション上で行う検査データファイルの確認

厚さ測定のデータ管理と解析の促進

対話型カスタムテンプレートはデータ管理と解析にも役立ちます。測定データは、容易に記録してテンプレート上で特定の位置に関連付けることができます。PCインターフェースアプリケーションに転送された検査データファイルは、データアナリストが確認できます。試験体の各TMLの厚さ傾向を研究し、その情報を品質管理文書、工程改善、コンプライアンスの目的に活用できます。

多層塗装の厚さ測定のデータ解析

PCインターフェースアプリケーションには、多層測定値と共に試験体のTMLの厚さ傾向が示されます。

製造におけるデータに基づく意思決定の強化

PCインターフェースアプリケーション内のレポートビルダーを使用すると、データアナリストは以下のようなさまざまな検査データを持つレポートをステークホルダー向けに作成できます。

  • 試験体の設定情報
  • 検査データファイル
  • 統計
  • 厚さ傾向
  • TML付きの試験体画像

これらの詳細なレポートがデータに基づく意思決定を支え、ステークホルダーは信頼性の高い包括的データに裏付けられた選択が可能になります。

検査の標準化、効率性と正確性の向上、トレーニングの改善、データ解析の促進といったことにより、対話型カスタムテンプレートは製造業者が品質管理業務を最適化するのを後押しします。この機能が製造業界にもたらし続ける進歩と効果を見るのが楽しみです。ご不明な点や、対話型カスタムテンプレートをご自身の品質管理工程にどのように活用するかについての詳細は、当社までお問い合わせください

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Product Specialist, Portable NDT

Archana Senthikkumar is a product specialist in the Business Strategy and New Business Development Division at Evident. She works closely with engineering, sales, and marketing and assists with the launch of portable NDT products. She has extensive experience working in the US and overseas. Archana holds an undergraduate degree in biomedical engineering from Avinashilingam University, India, and a graduate degree in biomedical engineering and biotechnology from UMass Lowell. She lives with her husband and two kids in Massachusetts.

8月 29, 2023
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