厚さ測定用の超音波探触子にはさまざまな形状やサイズがあるため、どの検査でにおいても最適なものを選ぶことが最初の重要なステップです。正しい適切な探触子を選ぶの選択基準には、測定する対象の厚さ、材料、形状などいくつかの要素があります。V260 Sonopen®探触子は、その独特な形状から、数多くの困難な高度な厚さ測定に広く使用されています。
Sonopenとは
V260 Sonopenは、15 MHz、3.175mm(0.125インチ)(3.175 mm)振動子径の探触子であり、特徴的なペンシル型筐体に収められています。付属するフォーカス遅延材は先端が細く、焦点深度は鉄鋼内で0.30mm(0.012インチ)(0.30 mm)、プラスチック内で0.64mm(0.025インチ)(0.64 mm)です。Sonopen探触子の最も重要な機能の1ひとつは、先細形状の遅延材の細い先端です。標準タイプは2 mm径ですが、1.5 mm径タイプもあります。
遅延材の先端が細くなっているため、標準的な遅延材付き探触子では信号を拾えない半径のごく小さい箇所や凹状表面にもカップリングでき、ペンシル型の筐体によって届きにくい箇所にもアクセス可能です。実際、これらの探触子はブロー成形プラスチック容器の隅の厚さを測定するために設計されており、これらは通常、凹面半径を有する約0.51mm(0.20インチ)(0.51 mm)の厚さです。
一般的な用途
- 減肉率検査
- 細いワイヤや保温ジャケット
- 最少半径2.5mm(0.1インチ)(2.5 mm)の円弧状の材料やチューブ
- ろう付け継ぎ手の検査
- 凹状表面
- 航空機外板の混合
Sonopenは一部の用途ではうまく機能しますが、一般的な用途での使用はお勧めしません。遅延材の先端が細いと、検査材料の表面に探触子を適切に接触させ続けるのは難しくなります。接触不良の結果が起こった場合、信号振幅が小さくなったり、信号が完全に失われたりする可能性があります。ただし、Sonopenをの使用するのが有益である有効な用途の場合においては、以下に示す3つのヒントによって安定した信号が得られます。
結果を改善する良い結果を得るための3つのヒント
RF波形表示とともに装置を使用を活用する
Sonopenを使用する場合、わずかにな接触不良があるだけであっても結果に悪影響を及ぼす可能性があります。RF波形表示とともに装置を使用するとを活用すれば、正しい底面信号を得ていることの確認に必要な情報が表示され得られます。
RF波形表示機能を持つ装置機器には、38DL PLUS®および45MG厚さ計(45MG-WFソフトウェアオプションを有効化する)と、EPOCH® 650およびEPOCH 6LT探傷器があります。
RF波形表示用途に合わせてSonopenをカスタマイズする
用途に合った正しい適切なSonopen構成を選択していることを確認します。以下のオプションから必要なものを選択してカスタマイズしてください。
筐体タイプ
Sonopenの筐体には、先端の向きが異なる3つのタイプがあります。ストレート(V260-SM。最もよく使用される推奨タイプ)、45°(V260-45)、90°(V260-RM)です。
Sonopenの筐体には、45°(左)、ストレート(中央)、90°(右)の3タイプあります。遅延材
Sonopenは、先端のサイズや材料が異なる各種の交換可能な遅延材に対応しています。標準タイプの遅延材先端(DLP-3)は先端直径が2mm(0.08インチ)(2 mm)であり、V260 Sonopenに付属しています。DLP-302の先端はそれより小さい1.5mm(0.060インチ)(1.5 mm)径です。高温用遅延材DLP-301の先端は2mm(0.08インチ)(2 mm)であり、最高175 °C i350 °Fj(175 °C)の材料に使用できます。標準遅延材DLP-3と同様の音響特性を持つ材料の場合、DLP-301を使用すると結果が改善される可能性があります。DLP-301の高温用材料は、先端と試験体材料との間でインピーダンスのミスマッチが大きくなり、大きな境界面エコーを発生させます。この材料間の境界面エコーによって、観察と測定が容易になります。
ホルダーとV字切り込み
オプションのスプリングロードホルダー(SLH-V260-SM*)を使用すると、試験体との接触を維持するのに役立ちます。V字切り込みが特に便利なのは、小径チューブを測定する場合です。*SLH-V260-SMはV260-SMのみに対応します
遅延材の下にカプラント(接触媒質)があることを確認する
Sonopen探触子には永続恒久的な遅延材は存在しません。他の交換可能な遅延材付き探触子と同様に、音波を伝送するには遅延材と探触子表面の間にカプラントが必要です。カプラントがないと、遅延材に音波は伝送されません。また、時間がたってカプラントが乾燥すると、信号振幅が小さくなります。検査の度に遅延材の下にカプラントがあるかどうか確認し、必要に応じて追加で塗布することをお勧めします。