当ててトリガーを引くだけで成分元素の測定・合金判定が可能ハンドヘルド蛍光X線分析計 Vantaハンドヘルド蛍光X線分析計 VANTAの主要な用途に、PMI(Positive Material Identification:材料識別)検査があります。 各種プラントや製造現場で使用される合金の品種は機械的特性、耐腐食性、温度耐性、圧力耐性などにより規定されています。 仮にこれらの合金に異材の混入や材料の取り違えが起こると、ダウンタイム、また場合によっては甚大な損害に繋がる事もあります。 ハンドヘルド蛍光X線分析計 VANTAはそのような不具合を防止する為に、製品を傷つける事なく非破壊で合金判別する有効なツールです。また高精度なPMI検査が、ほとんどの場合において数秒~数十秒の短時間で実施可能です。その為、検査担当者は設備の重要箇所に適切な合金が使用されているかどうかを、迅速に判定することができます。 |
VANTAは以下のような場面で利用が可能です。
API RP 578は新規および既存の資産の材料検証プログラムのガイドライン |
この中から今回は鋼種判別と寿命予測の事例を紹介します。 ステンレスの鋼種判別事例被削性に優れるSUS303と耐食性に優れるSUS304は、目視ではまず見分ける事が出来ない上にその成分は下表の通り非常に似通っています。 SUS303、SUS304の成分値: |
鋼種 | C | Si | Mn | P | S | Ni | Cr |
---|---|---|---|---|---|---|---|
SUS303 | 0.15以下 | 1.00以下 | 2.00以下 | 0.20以下 | 0.15以上 | 8.00~10.00 | 17.00~19.00 |
SUS304 | 0.08以下 | 1.00以下 | 2.00以下 | 0.045以下 | 0.030以下 | 8.00~10.00 | 18.00~20.00 |
測定結果画面には、合金品種とその成分の規格値 |
配管の寿命予測事例クロム(Cr)の含有量が低い炭素鋼は流れ加速腐食(FAC)の影響を受けやすくなります。 |
以上の様に現場で素早くリアルタイムに測定結果を得られハンドヘルド蛍光X線分析計VANTAは、保守メンテナンス業務における配管、バルブ、溶接部、各種部品、加圧容器等の測定において、精度の高いPMI検査を実施する事が可能です。 |
測定の様子も動画でご覧いただけます! | |
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