ハンドヘルド蛍光X線分析計DELTA(X線管内蔵)を、独自に開発した含鉛塗料測定方式SmartScreenと組み合わせてご使用いただくことにより、塗料中の鉛(Pb)を迅速かつ高精度で正確に測定することができます。しかも、放射性同位元素を使用しません。
新方式SmartScreenとハンドヘルド蛍光X線分析計による迅速で精確な測定 *
蛍光X線分析計DELTAとSmartScreenを用いる含鉛塗料試験では、最高の精度と生産性を実現するために測定の速度を調節します。大部分の試験は3秒未満で終了し、最も長い試験でも10秒を超えることはほとんどありません。
DELTAのX線管を使用する測定(表面コーティング/材料を対象とするSDD技術)では、測定時間を120秒として、0.1μg/cm2または0.0001mg/cm2という絶対感度が得られます。他にも考慮すべき条件は存在しますが、対象を住宅用の含鉛塗料とした場合の精度データを次の表に示します(対策レベルの範囲は1.0mg/cm2程度、試験時間はおおむね10秒未満)。
蛍光X線分析計DELTA - SmartScreen測定の3-σ精度
鉛濃度 | 0.3 mg/cm2鉛(塗料中) | |
含鉛塗料試料タイプ | 表面 |
埋め込み
(12層のブランク塗料) |
3秒試験 | 0.053 | 0.08 |
10秒試験 | 0.03 | 0.04 |
大部分の塗料マトリックスでは、鉛検出が陽性の場合も陰性の場合も、SmartScreenは迅速に精確な結果を導くことができます。しかし、SmartScreenがスペクトル解析を通して困難な塗料マトリックスであると判断するケースも存在します。このようなケースでは、精度を高めて解析の信頼性を向上させるために測定時間を長くする必要があります。
X線管を使用する含鉛塗料検査(放射性同位元素不要)
- ハンドヘルド蛍光X線分析計はX線管を線源として使用します。これに対して、放射線同位元素を線源とする装置は速度が遅く、また、経時減衰があるために線源の頻繁な補充や工場での再校正を必要とします。
- DELTAのX線管の出力はその使用寿命を通して一定ですから、試験精度と速度も変動しません(立ち上がりが速く、その速度は低下しません)。
- X線管を使用する分析計は、放射性同位元素を使用する分析計と比較して、誤って固体構造物中の鉛(例えば、壁やドアの反対側)を検出して含鉛塗料陽性と判定する危険性が少ないことが知られています。
- X線管を使用する分析計では、放射性同位元素の運用に伴う企業責任という問題が発生しません。
- ハンドヘルド蛍光X線分析計DELTAは軽量で信頼性が高く、人間工学に基づいて設計されています。オプションとしてダストワイプ、フィルター、土壌分析用アドオンなどが用意されています。これらのオプションを利用すれば、二台目の分析計を購入する必要なしに、環境安全検査関連の他のビジネスチャンスに対応することができます。
- 全体としての運用コストが低いこともハンドヘルド蛍光X線分析計DELTAの利点です。線源補充や半年ごとの放射線漏れ試験、放射性物質の廃棄コスト、試験時間が経時的に長くなるといった問題が発生しません。
*本装置に関する特許権はUS61727350を含む出願によって保護されています。
*DELTAはHUD PCSを持っていません。したがって、HUD LBPアプリケーションには適しません。