従来からある顕微鏡の多彩な観察法によって、お客様の多様なサンプルや検査目的に対応します。さらにMIX観察や落射・透過照明を同時点灯した観察など新たな観察法も利用可能なのでより目的に適した画像を取得することができます。
ウエハー裏面から見たボンディングパッド(IR観察)
赤外(IR)光によって、可視光を通さない実装されたICチップなどの内部観察ができます。
フィルム素材(明視野観察 / 偏光観察)
偏光を利用して、サンプルの複屈折の特性を鮮やかな干渉色として観察できます。干渉色はサンプルを回転させることにより、そのサンプル固有の性質で変化します。フィルムなどの透過サンプル、液晶や半導体材料などの観察に適しています。
ハードディスク(明視野観察 / 微分干渉観察)
明視野観察では見えない数nmレベルの微小段差にコントラストをつけることにより、立体的に可視化する観察方法です。サンプルの特性に応じて適切な解像度とコントラストが得られるよう、3種類の微分干渉プリズムを用意しています。ハードディスク表面、ウエハー研磨表面の異物やキズの検査などに適しています。
ウエハー上のパターン (暗視野観察 / MIX:明視野+暗視野観察)
照明光をサンプル斜め方向から当てることで、表面の段差により発生する散乱光・回折光を観察します。光学顕微鏡の分解能をはるかに超える小さなキズや欠陥の存在を認識でき、サンプル表面の微細なキズや欠陥の検出、ウエハーなど鏡面の表面検査に適した観察方法です。
※明暗視野のMIX観察を利用すれば、ウエハーの色情報とパターン形状を同時に鮮明な画像として観察できます。
ウエハー上の異物(蛍光観察 / MIX:蛍光+暗視野観察)
ある波長域の励起光を照射し、サンプルから発する蛍光を観察します。ウエハー表面の異物検出、レジスト残渣、蛍光探傷法によるマイクロクラック検出などに有効です。可視光から近赤外光までをムラなく観察できるように色収差補正したアポクロマートタイプの水銀光源も用意しています。
※蛍光+暗視野のMIX観察を利用すれば、ウエハー上のパターン形状と蛍光観察で検出可能な異物を同時に鮮明な画像として観察できます。
LCDパネル(透過観察 / MIX:透過+落射観察(同時点灯))
液晶カラーフィルターや透明プラスチック、ガラス素材など、光を透過するサンプルに適した観察法です。明視野、偏光に対応可能です。
※透過と落斜の照明を同時に点灯する観察法を利用すれば、LCDパネルのパターン形状とフィルターカラーを同時に鮮明な画像として観察できます。