チューブ検査用データ収集およびデータ解析ソフトウェアMultiViewは、RFTボルテージプレーン表示、ボルテージプレーン理論曲線、周方向サイジングオーバーレイ、一つの基準ポイントだけによる三つの深さ表示カーブの校正、支持板信号とデュアルドライバーソフトウェアコントロールを必要としないボルテージプレーン校正などさまざまな機能を提供します。 さらに、オフラインによる円筒表示、孔食深さ測定カーソル、減肉率(%)や残余肉厚の表示、リアルタイムC-スキャン収集が可能です。
MultiViewは、渦流、リモートフィールド、ニアフィールド、漏洩磁束、超音波IRISの信号データ収集やデータ解析に使用するPCベースのソフトウエアです。 MultiScan MS5800 データ収集装置やTubePro チューブシートマッピングレポート作成ソフトウエアと組み合わせることにより、熱交換器の検査に対して優れたソリューションを提供します。
またMultiViewとのデータ交換が簡単なTubeProソフトウエアには、これまでにない強力な2-Dおよび3-Dレポート作成機能を装備しています。これにより、熱交換器チューブ検査に適したレポート作成が可能です。
MultiViewおよびTubeProソフトウエアは、Windows XP、Windows Vista、Windows 7に対応しています。デスクトップコンピューターだけでなく、作業現場で使用するノートPC上でも、高度なデータ解析やレポート作成を行うことができます。
MultiView、TubePro、MultiScan MS5800システムを組み合わせることにより、検査システムの可能性が広がります。
改良されたMultiView はさらに優れたデータ解析機能を提供します。 マウスとキーボードコントロールによるデータ操作が迅速に行えるように改善され、シンプルになったインターフェイスにより操作や変更が簡単に行えます。 また操作性の向上により、複数の検査技術に対してわずかなトレーニングで操作習得が可能です。
さらに、ランドマーク機能と紙のペンレコーダー同様のストリップチャート機能が追加され、レポート作成機能が強化されています。
ランドマーク● 欠陥位置を評価・記録する、新たに追加された機能です。 | ツールバーとレイアウト 使用頻度の高い機能へすばやくアクセスできます。またスクリーンレイアウトのカスタマイズが可能です。 | 再設計されたコントロール マウスコントロールおよびキーボードショートカットを再設計することにより、解析のスピードと効率性を改善しています。 | |
モード● セットアップモード(校正)の切替、検査モード(データ収集)、解析モード(データリードバック) | |||
チューブリスト● 収集中のチューブデータおよび読み込み済みのチューブリストを表示。 TubeProを使用し、このリストを作成することも可能。 解析モードで記録したチューブのデータをリードバック。 解析モードで記録したチューブをリコール。 |
ストリップチャート● 新たに追加された紙のペンレコーダー同様のストリップチャートは、熟練の検査技術者が慣れ親しんだデータ表示形式を提供します。 ストリップチャートモードは、以前のスタイルに切替えることも可能です。 | 解析レポート すべての解析結果(欠陥)をデータベースに記録します。 正確な欠陥位置の記録や、レポートウィンドウからダイレクトに欠陥指示を呼び出す機能が改良されています。 レポート作成機能は、対応するすべての検査技術で共通です。 |
MultiViewは、MultiScan MS5800を使いデータ収集を行います。また、旧機種のTC5700にて以前に記録されたデータをリードバックすることも可能です。
対応する検査技術:
チューブ検査用標準プローブ: ECT、RFT、NFT、MFL、IRIS
チューブ検査用プローブのアレイ型やその他特殊プローブ: ECTアレイ、ECT回転パンケーキ型プローブ、RFTアレイ、NFTアレイ、MFLアレイ、ハイブリッドプローブ。
表面スキャンおよびラスタースキャン対応
セットアップの作成: チューブ検査用ステップ式ウィザードメニュー: ECT、RFT、NFT、MFL、IRIS
同時校正: チャンネル(電圧と位相)、深さカーブ、ミックスタイプチャンネルを同時にすべて校正可能。また、ECT、RFT、NFT、MFL、各種アレイで上記項目の個別校正可能。 IRISでは最適な信号評価を行うA-スキャン表示を搭載
対応探傷器: MultiScan MS5800のみ
データ記録: 手動モード‐スペースバーでデータ収集の開始・停止.
外部フットスイッチ(TA-FSW-001)で、データ収集の開始・停止など可能。
実際のプローブ位置を記録するMPP04-01「エアガン」ECTスキャナーデバイス。
記録リスト: MultiViewで編集可能なチューブ、またはTubeProからインポートが可能なチューブの一覧
インターフェイス: マウスの操作性が改善され、キーボード操作ではショートカット操作が可能
対応データ: RD Tech TC4700、TC5700、MultiScan MS5800.
ベクトル解析: 手動角度測定による2軸(XYプレーン)のベクトル即時自動解析
深さサイジング: 無制限のカーブ数による位相カーブおよび電圧カーブを自動生成(ECT、RFT、NFT、MFL); RFTボルテージプレーン表示(短・長、テーパーのきずの選択可); IRIS肉厚測定(分解能0.03mm")。
欠陥指示位置の記録: 既に分かっている2つの位置を補間するランドマーク照合機能(ECT、RFT、NFT、MFL); 時間およびエンコーダーに基づいたエンコードスキャン(IRISおよび各種アレイ)
レイアウト(データ表示): インピーダンスプレーン、ボルテージプレーン(RFT)、ストリップチャート、ランドマーク(コード)ウィンドウ、2-Dおよび3-D C-スキャン表示(カラーパレット設定可能); 便利なプリセットレイアウトを使用しすべてのウィンドウタイプを使用可能、またカスタムレイアウト設定も可能。 ただしIRISレイアウトはB-スキャン表示とC-スキャン表示(一つまたは二つ)から構成
データ処理: リアルタイムチューブ検査プロセスには次の内容を含む: ミックス(実質的に無制限)、フィルター(ハイパス、ローパス、平均); C-スキャン(アレイ)プロセスは、上記のミックスおよびフィルターのすべて、校正、メジアンフィルター、減算、補間を含む
データリードバック: 報告された欠陥指示はデータファイルに保管。後にリードバックする場合に使用可能
レポートデータベース(解析レポート): すべての解析コールを記録; 前述のすべての検査技術に対応。 チューブID(ゾーン/縦列/横列)、ベクトル解析結果(電圧/位相)、減肉率、サイド(内径/外径)、レポートコード(変更可能)、チャンネル、測定範囲、注記、正確な欠陥位置および欠陥指示長さの記録
互換性: レポートはTubeProにエクスポート可能、または次のフォーマットにエクスポート可能: pdf、.txt、. xls、. doc.
スクリーンキャプチャー: スクリーンキャプチャーツールにより、サブウィンドウや調整した範囲をキャプチャーすることが可能
欠陥指示呼出し: レポートウィンドウから欠陥指示データに即アクセス可能
セットアップウィザード
最新のセットアップウィザードメニューにより、MS5800を簡単にセットアップすることが可能となりました。
ステップ式のウィザードに従えば、高精度の信号を取得するための適切な設定値をすばやく入力することができます。
セットアップウィザードはECT、RFT、NFT、MFLおよびIRISの各検査技術に対応しています。
同時信号校正
ECT、RFT、NFTおよびMFLの各検査技術で信号校正する際、校正ボタン一つで検出したすべての基準きずの指示を記録することができます。
校正ボタンを押すと、自動的にすべてのチャンネルに対してデフォルト設定もしくは推奨設定により深さカーブが調整(校正)されます。 ミックスタイプチャンネルの場合も自動的に調整されます。
より良い検査結果を得るため、また、高精度の欠陥サイジングを行うため、基準きずごとに深さカーブと関連付けることができます。
クリック一つで各きず指示を選択・測定します。 | そしてすべてのチャンネルと深さカーブを校正します。 |
周波数ミキシング&シグナルフィルター
MultiViewは、数多くのミックスタイプおよびフィルタータイプのチャンネルを使用できます。 ミックスタイプチャンネルは、ECTやRFTデータでのサポートプレートの信号、ECTデータでの窪みや内径変動といった不要な信号を抑えるために使用します。
セットアップウィザードでは最も一般的なミックスチャンネルのプリセットを行うことができます。また、チャンネルはデータ解析のニーズに合わせてデータをリードバックし、編集、追加も可能です。
ミックスなしECT(上)およびRFTデータ(下) | 二重周波数のミックス(サポートプレートを除去) | フィルターなし(上)フィルターあり(下) |
RFTボルテージプレーン
MultiViewにはリモートフィールド信号のためのボルテージプレーン表示機能があり、複雑な信号形状の解析が必要な場合に有効です。 ボルテージプレーンでは以下の対応が可能です。
チューブ間の透過性の違いにより、開始ポイントがしばしばシフトします。 | MultiViewは、マウス/キーボードショートカットで、ボルテージプレーンオーバーレイ上の開始ポイントの正常化を行います。 | 正確にショート、ロング、テーパーの欠陥を把握し、3種類のカーブから選択を行います。 |
超音波IRIS
MultiViewはIRIS検査のための高性能ツールです。 改良されたMultiViewセットアップウィザードにより、すばやく正確な結果を得ることができます。 リアルタイムB-スキャン表示およびC-スキャン表示は、欠陥をすばやく検出することができる高性能なツールです。 A-スキャン表示で超音波信号をクリアに表示し、最適な解析を行いつつリアルタイムコントロールで簡単に微調整することができます。 円筒表示、内径、外径、肉厚のC-スキャン表示、自動および手動による肉厚測定、改良されたマウスコントロールなどの優れた解析ツールにより、IRISデータの解析をより簡単に行うことが可能です。 またエンコードスキャンに対応し、欠陥位置に関して正確なレポート作成を行います。
欠陥指示をダブルクリックしB-スキャン表示を更新 | ||
リアルタイムC-スキャンウィンドウは内径、外径、肉厚を表示します。 | B-スキャン表示では、チューブの断面図を表示します。円筒形のB-スキャン表示では、さらにクリアに欠陥指示の解釈や測定が行えます。 | |
測定結果を含む統計ボックスにより、欠陥の深さを正確に測定することができます。 |
リアルタイム設定は、ボタン一つで信号 微調整やエンコードスキャンの実行を行います。
ビデオA-スキャン表示は、基となる超音波信号の詳細情報を提供します。 すべてのパラメータをこのメニューで調整することにより、最適な結果を得ることができます。
フィン付き空冷チューブ用NFTとMFL
ニアフィールド検査(NFT)と漏洩磁束検査(MFL)は、フィン付き空冷チューブの検査に適した検査技術です。 MultiView はこの両方の検査技術に対応しています。セットアップウィザードを使用すればすべてのパラメータを自動で設定でき、優れた探傷結果を得ることができます。 さらにプリセットされたレイアウトを使い分けたり、自動測定オプションを活用することで、解析をこれまで以上に簡単に行うことができます。
3 種類の異なるチャンネルを表示するMFLカスタムレイアウト。 注)振幅のデフォルト設定は「縦方向」モードです。 | 深さ測定表示のあるNFT画面 |
C-スキャンとカスタマイズ可能なレイアウト
アレイプローブはより広い範囲をカバーし、高い検出能力と優れた信号解析画像を提供します。 MultiViewはMultiScan MS5800との組み合わせによって、エンコーダーによるエンコードスキャンまたは時間ベースのエンコードスキャン構成が可能なため、ECT、RFT、NFT、MFLアレイデータの2-D C-スキャン表示および3-D C-スキャン表示(同サイズ)に対応します。 回転プローブやラスタースキャンにも高精度C-スキャン表示機能は対応しています。
C-スキャン表示のコントロールは改良されているため、簡単に欠陥指示を選択することができます。MultiViewでのレイアウトはインピーダンスプレーン、2-D C-スキャン、3-D C-スキャン、ストリップチャートを自由に組み合わせることができます。 レイアウト作成ボタンを押すだけで簡単に編集可能です。
C- スキャン表示のコントロールは改良されているため、簡単に欠陥指示を選択することができます。
見やすい3-D表示を生成し、パラメータとカラーパレットの変更が可能です。
右クリックですぐにC-スキャンデータの処理を行います。 この機能には次の特長があります。
レイアウトツールバーで、XY プレーン、ストリップチャート、2-Dおよび3-D C- スキャンを組み合わせたカスタムレイアウトを作成します。
ランドマークで欠陥位置をレポート
探傷結果に求められる品質要求レベルが高まる中、検査を行った熱交換器のどこに欠陥があったのか正確な位置に関する報告が必要とされています。 位置記録デバイス(エンコーダー)はオプションであることが多く、一般的に石油化学産業では手動スキャンが行われています。
MultiView は、欠陥位置をレポートするために使用する新機能のランドマークを採用しています。 熱交換器内のランドマークはチューブシートとサポートプレートです。 ほとんどのランドマークは、ECT、RFT、NFTおよびMFLデータで明確に認識することができるため、ストリップチャート上でも確認することができます。 MultiViewは、プローブを引き抜く際におきる速度の違いを原因とするばらつきを補正する補間法を採用しているので、ランドマークテーブルに記録された位置に基づき、選択した欠陥指示の正確な位置を予測することができます。
トップ: | 0 mm | |
1: | 200 mm | |
2: | 300 mm | |
3: | 400 mm | |
4: | 500 mm | |
5: | 600 mm | |
6: | 700 mm | |
7: | 800 mm | |
8: | 900 mm | |
9: | 1000 mm | |
10: | 1100 mm | |
11: | 1200 mm | |
12: | 1300 mm | |
13: | 1400 mm | |
14: | 1500 mm | |
15: | 1600 mm | |
16: | 1700 mm | |
ボトム: | 1900 mm |
1MultiViewでランドマークテーブルを作成、TubeProを使って自動的に3-Dモデルからテーブルを作成します。
テーブルには熱交換器の端から端までの長さをインプットする必要があります。 欠陥指示をレポートする際、より正確な位置を測定するためサポートプレートを追加します。
欠陥指示をレポートデータベースへ挿入
2 次の3種類の方法から一つを用いて必要なランドマークをすばやく指定します。
ランドマークは、マウスとキーボードショートカットで簡単に挿入できます。
3 欠陥指示の選択、解析後、その結果をクリック一つでレポートデータベースに挿入できます。 欠陥位置もレポートデータベースに記録されます。
欠陥指示の位置は近接したランドマークからの補間処理が行われます。
またクリック一つで、欠陥指示をXYプレーンウィンドウに表示できます。
報告済みの欠陥指示をすばやくリコール
報告済みの欠陥指示をレポートウィンドウにすぐに呼出すことができます。 信号および解析画面は欠陥指示が記録された時と全く同様に表示されます。
この機能は熟練技術者によって解析結果を精査する際に役立ちます。 報告されたすべての欠陥指示を各データファイルに保存し、リードバックして表示します。
レポートエントリー上でダブルクリックすると、記録時とまったく同じ欠陥指示をすぐに呼び出すことができます。
レポートエントリー11 | レポートエントリー12 | レポートエントリー13 |
レポート出力
レポート出力には複数のフォーマットがあります。 MultiViewには基本的な解析レポートテンプレートがあり印刷が可能です。また、さまざまなファイルフォーマットにエクスポートも可能です。 すべての検査結果を簡単にTubeProチューブシートマッピングソフトウエアに送信することができます。このソフトウエアは2-Dや3-Dで結果を表示し、熱交換器とすべてのロットを表示することができます。
MultiViewからレポートをダイレクト印刷
次のフォーマットでエクスポートが可能です。
• .txt | • .csv |
• .rpt | • .rtf |
• .xml | • .htm |
またはTubeProに送信し、カスタマイズ可能なレポートを作成できます。
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