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超音波フェーズドアレイ チュートリアル - 目次

フェーズドアレイプローブ用ウエッジ

フェーズドアレイプローブのアセンブリーには、アレイプローブ単体の他にプラスチック製ウエッジが通常含まれています。ウエッジは垂直ビーム・リニアスキャンを含む横波と縦波両方の用途に用いられます。ウエッジの機能は、従来型の一振動子型探触子でも超音波フェーズドアレイシステムでも基本的に同じで、プローブからの超音波エネルギーを試料に結合させ、スネルの法則に従って超音波ビームを設定した角度で屈折させるようにしています。フェーズドアレイシステムは、ビームステアリングを使って一つウエッジから複数のビームを生成しますが、屈折作用はビーム生成プロセスの一部でもあります。フェーズドアレイプローブの横波用ウエッジは、形状的にも従来型探触子用のウエッジと非常に似ています。また、従来型探触子用ウエッジと同様に、多種類のサイズやタイプがあります。カプラント(接触媒質)を供給する穴をスキャニング検査用に組み込んでいるタイプもあります。下に代表的なフェーズドアレイプローブ用ウエッジを紹介しています。

ゼロ度のウエッジは基本的に平らなプラスチック・ブロックです。このウェッジは垂直リニアスキャンでの超音波エネルギーの結合用(および探触子表面の剥がれや摩耗からの保護用)の他に、小角度斜角スキャン(縦波)用としても使用されています。

検査対象物の複雑な形状に対応するように、ウエッジの外観形状をカスタム・メイドすることも可能です。さらにウエッジには入射角の他に、フェーズドアレイスキャンをプログラミングする際に使用する、いくつかの寸法があります。その結果、適切な屈折角はもちろん、適切な距離と深さが校正できるようになっています。こうしたパラメーターは、製造者のウエッジ資料に記載されていますので参照資料として記録を残しておく必要があります。

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