オリンパス株式会社(社長:笹 宏行)は、科学事業の新製品として、検査対象物の内部を破壊・分解することなく検査できる超音波探傷器の主力モデル「EPOCH(エポック)
650」を、2015年5月13日に国内で発売します。
超音波探傷器は、検査対象物に超音波を入射し、超音波が反射して戻ってくる時間と強さにより、対象物内部の欠陥を見つけることができる非破壊検査機器です。工場設備やビル、橋梁(きょうりょう)などのメンテナンスにおける腐食や溶接部の検査、また航空機や自動車部品、鉄鋼の製造現場における品質検査などで広く用いられています。
当社の超音波探傷器「EPOCH」シリーズは、携帯性に優れた小型軽量ボディーと、簡単操作で誰でも安定した検査結果が得られることが特長です。今回発売する「EPOCH
650」は、「EPOCH
600」の後継機で5年ぶりのモデルチェンジです。優れた探傷性能や防水・防じん性能はそのままに、使いやすさをさらに向上させました。液晶画面全体を無駄なく活用し、検査中の波形データを読み取りやすい「全画面表示モード」の搭載や、最長16時間のバッテリー稼動の実現などにより、より快適な検査業務をサポートします。
●発売の概要
製品名
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発売日
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超音波探傷器「EPOCH 650」
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2015年5月13日
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●主な特長
- 検査中の波形データを読み取りやすい「全画面表示モード」を新搭載
- 小型軽量ボディーにおいて、従来比約3割増の長時間バッテリー稼動を実現
- ユーザーインターフェースの追求により、検査業務の効率化に貢献
●発売の背景
超音波フェーズドアレイ探傷器は、工場の生産設備やビル、橋梁の建築資材となる大きな鉄骨の溶接部などの検査に多く用いられています。従来のタイプは高機能で信頼性が高い反面、多様な設定や操作が必要なため、使用者に長時間のトレーニングが求められる場合がありました。また、工場内の足場が悪い高所や狭い場所などに持ち込み、探傷器を手で持ちながら検査をする場面では、より小型の装置を要望する声が多くありました。
当社ではそうした要望を受け、機能をシンプルなものに絞り込み、より簡単な操作を通じてトレーニング時間の短縮にもつながる小型軽量タイプの2機種を新しくラインアップに追加しました。
●主な特長の詳細
- 検査中の波形データを読み取りやすい「全画面表示モード」を新搭載
屋内外ともに視認性の高いVGA半透過型の5.7インチ大型カラーディスプレイに、新たに「全画面表示モード」を搭載しました。液晶画面全体を無駄なく活用し、検査中の波形データを大きく鮮明に読み取ることができるため、より快適な検査業務をサポートします。
- 小型軽量ボディーにおいて、従来比約3割増の長時間バッテリー稼動を実現
わずか1.6kgの小型軽量ボディーにおいて、従来比約3割増となる、最長16時間のバッテリー稼動を実現しました。これにより、長時間の検査や、離れた場所ですぐに充電できない環境での検査にも安心して使用することができます。
- ユーザーインターフェースの追求により、検査業務の効率化に貢献
検査対象物に入射した超音波の反射波をとらえる感度の調節や、測定範囲の設定、波形データを表示した液晶画面のキャプチャ保存など、計測に欠かせない基本機能のユーザーインターフェースを追求しました。装置内部の演算処理能力の向上により、より素早い操作性を実現し、検査業務の効率化に貢献します。
主な仕様
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外観寸法
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236(W)×70(D)×167(H)mm
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質量
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1.6kg(バッテリーを含む)
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データ保存
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内蔵メモリー(最大500件まで保存可能)、micro SDメモリーカード対応
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動画撮影
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記録方式
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オリンパス独自フォーマット(専用PCソフトにてAVI形式に変換可能)
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連続記録時間
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8分
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バッテリー
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リチウムイオン充電式バッテリー×1
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バッテリー稼動時間
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リチウムイオン:15~16時間、アルカリ乾電池:3時間
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ディスプレイタイプ
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5.7インチ、VGA(640×480ピクセル)、半透過型カラーLCD
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ディスプレイ寸法
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117(W)×89(H)mm、146mm(対角) 5.7インチ
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使用温度
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-10℃~50℃
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防水・防じん性能
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IP67(ナビゲーションキーパッド)、IP66(スクロールノブ)相当の設計
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